拒食症やその他の制限型の摂食障害がある方とお話ししていると
「頑張って体重を増やそうとしてるのに、こだわりがなくりません」
という方がとても多いです。
かつて私もそうでした!!
今のままで体力がないから
病院で増やせ、と言われたから
痩せすぎで着たい服を着れないから、
など
いろんな理由で体重を増やそう、増やさなければ
とがんばっている方が多いのですが…
・・・
・・・
・・・
体重を増やすことを目標にすると実はうまくいきません!!
でも体重増やさないと拒食症って良くならないんでしょ?!
って思いますよね。
拒食症を治すために体重を増やそうとしているのに、続かない、うまくいかないと悩んでいる方へ向けて、どうすればその壁を乗り越え拒食症を手放していけるのか、記事にしてみました。
最後まで読んでいただくと
- 拒食症の克服に「太る」ことは必要?
- 「太る」を目標にするとうまくいかない4つの理由
- 拒食症克服のために「太ろう」とするより大切なこと
など、知るだけで180度摂食障害の克服の捉え方が変わる、拒食症から抜け出すための大事なヒントが分かりますよ。
<目次>
- 拒食症の克服に「太る」ことは必要?
- 「太る」を目標にするとうまくいかない4つの理由
- 理由1;人によって適正体重は違う
- 理由2; 拒食症はメンタルの病気
- 理由3;メンタル面の回復は体の回復より時間がかかる
- 理由4;本音は太りたくない - 拒食症克服のために「太ろう」とするより大切なこと
- まとめ
拒食症の克服に「太る」ことは必要?
結論から言うと「YES」です。
なぜかというと、どんな理由・背景であれ、
『食事を制限し→その結果体重が減っている』
こと自体が
「食べることが不快」
「動かないと気が済まない」
「空腹感が心地いい」
「食べることが頭から離れない」
などの拒食症の脳の衝動や感覚を起こしているからです。(*)
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限られたエネルギーを命に関わる場所に回すために、その他の臓器や体の働きを犠牲にするようになります。
その臓器には「脳」も含まれます。
メンタル面も落ち着いて、仕事や趣味などあなたがやりたいことに100%打ち込めるようになるために、体重を戻すことは絶対に欠かせません。
「完璧主義」「白黒思考」「不安が強い」「真面目で〇〇せねば…の思考が強い」など
の性質的なことや、過去のトラウマなどが拒食症になりやすさ、そして克服の障害になることもよくあります。
そのためカウンセリングなどで心を癒したり、偏った思考を柔軟にしていくことも大切です。
けれどどんなに性格的な面で「生きやすさ」を作っても、あなたの本来の体重が抑えられていれば、拒食症の「モト」が残ってしまいますよね。
「太る」を目標にするとうまくいかない理由
理由1;人によって適正体重は違う
上でお話ししたように、拒食症の脳が起こす衝動や感覚をなくすために本来の体重(適正体重)に戻すことが必要。
しかし!
ほとんどの人が気づいていないのが、
「適正体重、適正BMIは人によって違う」
ということ。
ということは“低体重”の定義も人によって違うのですよ〜。
例えば、ベスト体重が58kgの人がダイエットなどで50kgになったら、見た目的には低体重に見えなくてもその人の体にとっては低体重。
それなのに見た目が痩せていないせいで食べることを許さなかったら、拒食症の「モト」を解消できません。
同じように、ベストがBMI 25なのに病院で言われた目標BMIが20だからとそこで止めたら…
体重が増えたのに不快感が残る、
食べることが頭から離れない…
というような、よけいにつらい状況に取り残されてしまう(汗)。
適正体重も適正BMIも「数字」で分かるものではないのです。
見るべきことは次の理由②にあるように、「メンタルの状態」なんですよ。
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理由2; 拒食症はメンタルの病気
先ほどお話ししたように体重を増やすことは拒食症の克服で大前提なのですが…
「体重が減る」こと自体は拒食症の症状の一つでしかありません!
拒食症は「メンタル の病気」です。
そもそも低体重を起こしている
「〇〇でなければならない」
という拒食症のルールやこだわりなどの、メンタル面の改善が目標なんです!
ご飯がうまく食べられないことだけでも十分につらいですが、
拒食症になったことで人と疎遠になったり、自信をなくしてしまったり、あるいは真面目な性格であるがゆえに生きづらさを感じていることも多いです。
ただ食べられるようになる、体重が増えるだけでなく、心の充実感を感じながらその人が自分らしく生きていけるようになることが克服の最終目標なんですよ。
理由3;メンタル面の回復は体の回復より時間がかかる
“頑張って増やしたのに”克服を諦めてしまう大きな原因のひとつです。
たくさん食べれば体重は比較的早く増え、体も回復していきますが、メンタル面・脳の回復はそれよりずっと時間がかかる!
「食べたらだめ」「少なくしなくちゃ」と行動や思考によって今まで1日に何度も、毎日、何年もの間にわたって脳に教えてきたはずです。
それを修正していくには時間がかかって当然なのです。
例えばアルコール依存症から回復する時も、「物理的には」1日でアルコールを断つことができます。
でもストレスがある時、手持ち無沙汰の時、孤独を感じる時などに「お酒が欲しい!」という衝動から解放されるには時間がかかります。
だからこそ、拒食症も体重が増えたあとにメンタル 面のフォローアップが何より欠かせないのです。
理由4;本音は太りたくない
痩せすぎはイヤ、体力を回復させたい、そのために体重を増やしたい!!
とたとえ頭では思っていても本心は…
太りたくない!!
と思っているはずです。
「痩せ願望」がなかった私でさえ、太る感覚が恐怖だったもん。
やりたくないことを目標にしてもそれが続かないのは当然ですよね。
拒食症克服のために「太ろう」とするより大切なこと
“適正”体重をゴールにはできない、体重を増やすだけではダメ、増やさなきゃいけないのに本音は増やしたくない…
じゃあ、なにを目標に頑張ればいいのでしょうか?
それは
・・・
・・・
・・・
「制限をなくすこと」
本当は食べたいのに制限をしているから
本当は動かなくていいのに、カロリー消費しなければと、カロリーを得ることを制限するから
体重が減ってしまうんです。
体重の減少は「制限をしている」ことの結果なのです。
制限をしているから体重を増やしたくても増えないし、こだわりやルールなども残ってしまうんですよね。
本当はおにぎり5つ食べたいのに食べすぎだからと2個に抑えてませんか?
本当は今食べたいのに、時間じゃなからと我慢してませんか?
外食で食べたのが足りなくて、でもそれ以上食べると多すぎだからと、過食嘔吐でごまかしていませんか?
『“太る”のではなく、本来落とすべきではなかった体重を戻している』
「制限をなくす」ことを目標にすると、体重をどうにかしようとせずにも、自然とあなたの体にとってベストな体重に落ち着きます。
本来のあなたを取り戻している、ということなのです。
「飢饉」が終わったと脳が認識するので、低体重の時のような衝動感が和らぎます。
何よりも、拒食症のルールやこだわりではなく自分を信じることで、メンタル面の修正をすることができます。
言うほど簡単じゃないっ!!
と言いたいのは分かっています(笑)
でも「意識」を変えるだけでも少しずつ行動は変わっていきます。
小さなことからでいいので、制限をしない挑戦をし続けることで、食べても大丈夫なんだという自信がついてくるのです。
まとめ
読んでみていかがでしたか?
そうだよねと共感してくださったり、新しい気づきが拒食症を手放していく勇気になれば幸いです。
今日お話ししたことをまとめると
- 拒食症は「メンタルの病気」
- 体重が減るのは拒食症の「症状」でしかない
- 体重の減少は「制限」の結果
- 拒食症の克服に欠かせない体重増加は「制限をなくす」ことでついてくる
- 制限をなくすことでメンタル面も改善されていく
摂食障害が長いほど、自分の感覚を信じられなかったり、なにが制限で何が制限じゃないのかも分からなかったりします。
良かれと思ってしたことが、逆に克服の足を引っ張ってしまったという話もよく聞きます。(私も何度も失敗しました、汗)
だからこそ、頼れる人、摂食障害の代わりに正しい判断ができる人が必要なんですよね。
もしカウンセリングを続けてるけど現状が変わらない、
がんばっているつもりなのに良くならない
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免責事項; この記事は摂食障害の理解と知識を広げる目的で書かれたものです。病気を診断、治療あるいは克服を約束する物でないことをご理解ください。その上で食事量を変えるなどする場合は必ず専門の機関を受診しご自身の責任で健康管理をなさってください。