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拒食症の回復期
寝る前に食べるのは不健康?

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【拒食症の回復期】
寝る前に食べるのは不健康?

これを読んでいるあなたは、拒食症あるいうまく食べれないことで悩んでいると思いますが「寝る前に食べる事についてどんなイメージを持っていますか?

世間的には、寝る前に食べると

「体に負担がかかる」

「不健康」

「太る」

みたいに、寝る前に食べることが最も体に悪いことのように言われていますよね。

最近では、

「◯時間以上空けるべき」

のような一部の健康志向の方達が主張する健康理論もあります。

こんな健康情報があふれる中で翻弄されてしまうのが私たち摂食障害の人たち…

たとえば、

  • 寝る前○時間は絶対食べないと決め、そのルールを守るために1日のスケジュールを組まないといられない
  • 回復期の食欲で寝る前に食べてしまい、罪悪感でいっぱいになる、など。

そして、食を中心に生活がまわって心のゆとりがなくなってしまったり、夜に食べた罪悪感から次の日の食事を減らしてしまい「拒食のサイクルから抜け出せない」なんていう事が起きてしまいます。

「寝る前に食べてはいけない健康志向」のために、体だけではなく心の健康を崩してしまってはもとも子もありませんよね。

ここに悩みを持っている人も多いであろう

「寝る前に食べるのは不健康か」

について今日はお話ししますね。」


寝る前に食べるのは不健康?

寝る前に食べるのは不健康?

結論から言うと、

「一概に言えない」

です。

何だよ、その答え!
とがっかりさせていたらすみません。

でもここ大事!(いろんな意味で)

ちょっと考えてみて。

たとえば…一般的には「ウォーキングは体にいいこと」と言われていますよね。

じゃあ、骨盤骨折した人は?
癌の治療の方はどうでしょう?

体にいいこととは言えないですよね?

健康だからと言って無理に歩いたりなんかしたら回復が遅れるどころか、病態をさらに悪化させてしまいます(汗)

こういった方達に今、一番「健康」なのは絶対安静!

摂食障害の回復についても同じです。

なので、考えるべきなのは

「寝る前に食べる事が不健康/風健康かどうか」

ではなくて

「今の自分にとってそれが合う/必要かどうか」

なのですね。

こう考えると、摂食障害、とくに拒食症の場合は

「食べた方が健康」

だと思っています。

その理由をお話ししますね。

拒食症の回復で寝る前に食べる事が一番“健康”な理由

睡眠が8時間だとしたら、寝る直前に食べたとしても最低8時間、さらに、寝る前3時間はNGの黄金ルールに従えば、11時間も何も食べずにいることになりますね。

拒食症では低体重あるいは、体に必要なカロリーがとれていない

「エネルギー負債」

の状態にあるはずです。

必要な糖分やエネルギーをとれないので低血糖になりやすく、体は自らの筋肉や脂肪を分解つまり壊すことで生きるために必要な血糖を作り出そうとします。

筋肉が減るのは嫌だけど、脂肪が減るのはラッキー♪って思うかもしれません。
(私も思ってました汗)

でも…
気づいていますか?

脳ミソも脂肪でできています。
みんなが健康を気にしている胃や腸、そして心臓も筋肉でできています。

つまり、食間が空いて低血糖状態の時間が長くなるほど、大事な内臓や脳みそも減っていってしまうんですね。

そして体には、血糖値を一定に保ち、下がりすぎないようにするシステムがあります。

でも、低血糖状態が何度も起きることでそのシステムが疲弊し、そのうち血糖値をキープすることさえ難しくなってしまうのです。

エネルギー負債がある拒食症の人が黄金ルールを守って、11時間以上も低血糖状態になる夜を毎日続けるほど、体は疲弊していっちゃう…。

そうなったときに起こることは想像できますよね…

拒食症の場合、寝る前に糖分をいれてあげることで低血糖になるリスクを減らせますし、低血糖を防ぐことで体への負担も減り、内臓や筋肉のダメージを軽減することにもつながります。

血糖値が確保できると、神経もリラックスできるのでソワソワや緊張が減って、夜ぐっすり眠れるようにもなるんですよ。

とくに血糖値を下がりにくするタンパク質や脂質が取れるものがおすすめです。

私はナッツやバナナやグラノーラを入れたヨーグルト、ナッツバターを塗ったトースト、などをよく食べていました。

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寝る前に食べる事が私の克服の「命の恩人」

今、摂食障害を克服して

“普通に”食べる感覚を取り戻せたこと

山にもガッツリ登体力を取り戻せたこと

「寝る前に食べるのは不健康!」

の“健康情報”を守らなかったおかげ、だと思ってる。

長年の拒食で体はギリギリ、寝る前はソワソワ落ち着かず、高校生のころは不眠が本当につらかった。

その頃は気づいていなかったけど相当、低血糖だったんだよね。

低血糖と思ってなかったし、分かったところで、食べていいと思えなかった。

さらに拒食(からの低血糖)の状態が続いて、一番酷かった時は夜に低血糖起こして死にかけたことも何度もある。

その死にかけそうな怖さがきっかけで、少しずつだけど食べるのを許したの。

ひもじい思い耐える必要も、ソワソワして寝付けない…ということもなくなった。

朝までぐっすり眠れるようになった。

我慢しなくていいんだって気づいたら本当に楽になったんだよね。

心も体も(涙)

初めのころは罪悪感でいっぱいだったけど、食べたい気持ちを許していくうちに食べるのに慣れていって、そのおかげで太る怖さに負けない力も身についたんだよね。

私にとって、夜寝る前に食べることは一番か体にも心にもいいことだったんです。

こちらの記事も合わせてお読み下さい

拒食症のナゾが分かる?!「ミネソタ飢餓実験」

拒食症の回復に必要な「力」とは

寝る前に食べることについて、長々お話ししてきましたが、摂食障害の回復で一番大事なことはそれが健康かどうか、正解を知ることではありません。

じゃあ、あなたにとって何が必要なんでしょう?

それは…

『物事の多面性を見る力をつける』

こと。

今日のトピックのように、摂食障害になる人は

「Aは正しい/Bは間違い」
「Cは健康/ Dは不健康」
「・・・」

みたいに、ものごとの一面を見て決めつける、という傾向があります。

昔は私でそうでしたし、この“思考のクセ”のせいで

「摂食障害の私はダメな人間」

と自分にダメレッテルも貼っていました。

その自己否定からくる無意識の「私は価値がない」という感覚も食べれない心を作っていたんだよね。

私の場合、留学の経験で、日本とは全く違う文化の中で暮らしたり、本当にいろんな価値観を持った人と知り合ったり、健康や栄養についてもいろんな側面から勉強する機会があったおかげで、物事のいろんな面を見れる力が自然とついたんだと思います。

白黒で判断しなくなって食べ方や体型にとらわれなくなったのはもちろん、自分や周りの人も広い目で見れるようになって、生きることも楽になったんだ。

世の中は偏った健康情報や美容情報に溢れています。

なぜだか分かる?

それは、

「お金になる」「注目を浴びれる」「なにも知らない」

から。

つまり、私たちのことなんて何も考えていないのです。

ましてや、一般の人とは真逆の摂食障害の人にとってためになる健康情報なんて全体の0.01%もないと思う。

自分の身を守れるのは自分だけです。

食や健康の「正解」の答えを探すのじゃなく、いろんな面から物事を見る癖をつけ、「あなたオンリーの」正解を自分の中から見つける力をつけていきましょうね。

継続プログラムでは、ただ「体重を増やす」あるいは「悩みを聞く」だけではなく、心・体・頭(メンタル)の全ての角度から、摂食障害のこだわりやルールを手放していくためのサポートをさせて頂いています。

「一人で頑張るのは疲れた」

「摂食障害をもう終わらせるために頼りにできる人が欲しい」

「普通に食べることを楽しめるようになりたい…」

こう感じていませんか?
一人で悩んでも堂々巡りになっちゃいます。

摂食障害を克服するのに早すぎることも遅すぎることもないんです。

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免責事項;  この記事は摂食障害の理解と知識を広げる目的で書かれたものです。病気を診断、治療あるいは克服を約束する物でないことをご理解ください。その上で食事量を変えるなどする場合は必ず専門の機関を受診しご自身の責任で健康管理をなさってください。

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