「炎症」と聞くとどんなイメージが湧きますか?
関節炎
にきび
湿疹やアトピー
怪我をした後の傷の腫れや赤み・・・
痛くて、腫れて、赤くなる、そんな嫌な体の症状を思い浮かべますよね。
でも実は、目に見えて明らかなものだけではなく、関係があると思わないような体の不調が「炎症のサイン」かもしれないって知っていましたか?
炎症はもともと、体に「損傷」が起きた時にそれを治すために起こる、とても大事な免疫反応。
急性の炎症、例えば足を捻って捻挫してしまった時、痛みがあるから怪我をした部分をかばうことができますよね。
腫れて赤くなるのも、怪我を治すために必要な栄養や細胞を送り込むために血管を広げて血流を増やすからです。
でも、それが慢性化してしまった時や、過剰に炎症が起きてコントロールがきかなくなってしまった時に、自分自身の組織まで傷つけるようになってしまうのです。
体の不調は、慢性の炎症が体に起きていることを「症状」として教えてくれているサインなんです。
「炎症」が関係している症状・病気の例
頭痛、慢性疲労、にきび、うつ、アトピー、自己免疫疾患、肥満、糖尿病、心臓病、リウマチ、関節炎、喘息、アルツハイマー、ある種のガンなど・・・
体が慢性炎症を起こす原因
体に炎症を起こす原因、炎症のコントロールが効かなくなってしまう原因はいろいろあります。
遺伝的なものもありますが、食事や睡眠の質、そしてストレスなど、いろいろな生活習慣が体の炎症に大きく関係しているのです。
例えば、ストレス。
ストレスホルモンは「体の天然ステロイド」とも呼ばれ、炎症を抑えるホルモンでもあります。
だから、慢性的なストレスが続き、コルチゾール(=ストレスホルモン)のバランスが崩れてしまうと炎症のコントロールもうまくできなくなってしまうのです。
そして、以前の記事、美肌と健康の基本 「抗炎症ダイエット」に書いたように、食生活は体の炎症を左右する大きな要因。
レトルト食品に頼っていたり、アレルギーのある食品を気づかずに食べていると、腸だけでなく体にも炎症が広がってしまう場合もあるのです。
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慢性炎症かもしれない?! 体の9つのサイン
急性の炎症や喘息、気管支炎、関節炎などの“明らかな”炎症でないかぎり、病院で検査してもらうのは難しいかもしれません。
でも!体の不調はあなたの体の内側を反映しているサイン。
この9つの不調であなたが悩んでいたら、「体の炎症コントロールが効かなくなっているよ」と体が教えてくれているのかもしれません。
1 霧がかかったように頭がボッーとしている
痛いまではいかないような、集中できない、脳の働きが鈍く感じる、記憶力が落ちたなど、”頭に霧がかかったような感覚”。炎症があることで、脳の働きが鈍ってしまうことが研究でも報告されています。
2. 慢性疲労・常に疲れている
疲労と炎症、なかなか結びつかないかもしれませんよね。最近の研究では、慢性的な低レベルの炎症が、なんと細胞のエネルギー効率の代謝能力にまで影響することが分かっています。
思い当たる節もないのに疲れが抜けない、もしかしたら炎症の起きているのかも。
3. お腹のトラブル
お腹の張り、下痢、あるいは便秘で悩んでいませんか?
腸で炎症が起きているサインかもしれません。腸内細菌バランスの崩れ、アレルギー生の食品、未消化の食品、アルコールや食品添加物・・・全て腸に炎症を起こす可能性のあるもの。
腸の壁に炎症が起きて未消化のものや毒素まで体の中に取り込まれてしまうと、免疫を刺激してさらに体中に炎症が広がってしまいかねません。
たかが下痢、便秘、と思わず、お腹の症状があったら食生活を見直すチャンスです。
4. 慢性頭痛
慢性頭痛、とくに偏頭痛は体の中の炎症と深く関係していると言われています。
体に炎症があるかどうかを検査するのに、CRP(C反応性蛋白)というタンパク質の一種の値の調べる方法があります。
偏頭痛がある人はこのCRPの値が高くなっていることが分かっています。
5. うつ症状
「うつは心の病気」と、うつと炎症を結び付けてあまり考えないかもしれません。
最近では、思考や気分をコントロールする脳内の化学物質のバランスと炎症が関係があることが分かってきています。(*)
うつだけでなく、不安症やADHDなどの学習障害など、精神的障害も炎症と関係があるそうです。
うつ自体は炎症疾患ではないものの、多くの研究で、炎症が脳内のバランスを崩してしまうことが指摘されています。
6. 鼻が常に詰まっている感じがする
体に炎症があると、それはいろいろな形で体の外に現れてきます。
それは人の体質や、「弱点」によって違ってきますがよくある場所の一つが「鼻」。
鼻の中で炎症が起きるので、鼻が詰まっていたり目の奥が腫れぼったく感じるのです。
体に炎症を起こしやすい食事や生活習慣、アレルギー性の食品と食べていないか、見直してみるのがいいかもしれません
7.体に慢性的な「痛み」がある
長く続いている嫌な痛み、もしかすると慢性的なミニ炎症のサインかも?
慢性的な炎症で、自分の健康な細胞や組織まで傷つけてしまうようになり、その結果体が「痛み物質」を出すようになるのです。
塗り薬、湿布薬、痛み止めの薬・・・一時的に痛みを和らげてくれるかもしれませんが、原因がそのままだと問題は解決していません。
深刻な病気につながってしまう前に、食事や生活習慣を見直すのがいいかもしれないですね。
8. 顔や目の下が腫れっぽい
炎症の特徴の一つは「腫れ」。
炎症反応で免疫細胞がヒスタミンなどの化学物質を出すと、血液中から水分が漏れ出して組織中の液が増えるために、「腫れ」が起こります。
9. リンパ節の腫れ
風邪をひくとリンパ節が腫れるのは有名ですね。
リンパ節は免疫細胞ひとつ、リンパ球の「すみか」で、病原体と戦うためにリンパ球が増え活発になるからです。
でも、風邪を引いたわけじゃないのに、リンパ節が腫れているのは慢性の炎症でリンパ球が活発になっているのかもしれません。
10. 肌の痒み・炎症
ニキビや湿疹などの肌荒れが炎症というのはみんなも知っていると思います。
でもそれは、炎症のコントロールが効かなくなってそれが肌にたまたま現れているサインかもしれません。皮膚は体の中の状態を特に反映しやすいところです。
肌に悩みがあったら、食事・生活習慣を見直すチャンスかもしれないですよ。
思い当たる症状はありますか?
もちろん、あるからと言って必ず炎症とは限らないし、それで不安にはならないで欲しいです。
でも症状があるということは、体の中で何かが起きているということを知らせてくれているサイン。
私はよく「症状は体のSOSサイン」と言いますが、それは炎症もそう。
体の中のバランスが崩れているから「症状」として出てくるんです。
炎症性の食品
(避ける食品)
- 加工食品全般 (加工肉、スナック菓子、レトルト食品、コンビニ食品・・・)
- 劣化した油、トランス脂肪酸、揚げ物
- オメガ6の摂りすぎ
- 砂糖
- アルコール
- アレルギーや過敏症のある食品
(特にグルテン、乳製品など)
「プチ不調」自体もつらいですが、それがもっと深刻な病気につながってしまわないように、ちゃんとそのSOSに耳を傾けましょう。
食事の質を見直す、睡眠をしっかりとる、リラックス習慣、思考を変える、お酒は控える・・・
普段の生活の中の小さな改善で、改善できることがたくさんあります。
このサインに気づいたら「しょうがない」とあきらめていた体の不調とさよならするためのチャンスかもしれませんよ。
Instagramで抗炎症を意識した私の普段の食事を紹介しています。
よかったらアイデアの参考にしてくださいね!
Living My Natureでは、ホルモンバランスや腸内環境を整え、体の本来の力を引き出すためのレシピや健康情報を公開しています。
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ホリスティック栄養コンサルティング
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